アイデアのつくり方
アイデアのつくり方 阪急コミュニケーションズ 1988-04-08 売り上げランキング : 881 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
プロジェクトを始動するにあたっての参考書として3冊目の読書.
今回の本の内容は今までの物の雰囲気と若干異なるように感じた.
筆者そして著名な方の体験談を交えての構成.
そして,本編自体は50ページ弱といった薄さ.
しかし,そこには大変役に立つ知識が詰まっていた.
それでは書評的なまとめ.
書評
構成
導入はストーリー仕立てにした作者の体験談.経緯や考察を交えて,この本の中心となる
アイデアのつくり方について順だって説いていく.
伝えたい事は只一つの技術.
アイデア作成の為に心を使うための5段階に分けた技術.
これを1ページ1ページ大変濃い内容で書かれている.
さてそれではもう少し細かい内容を.
Introduction
すべての人は2つの主要なタイプに分類することができる.
スペキュラトゥールとランチェ.
スペキュラトゥールとは投機家.
新しい組み合わせの可能性に常に夢中になっている人.
対してランチェとは株主.
型にはまって,着実にものごとをこなすが,想像力の貧しい保守的な人.
自分が想像力をつけようと努める者ならば誰しもが,スペキュラトゥールになりえる.
誰しもがアイデアを作り出す才能を持っている.
そしてその才能を行使する技術をマスターすれば,アイデアを出す為の想像力は一層高める事ができる.
(*)どんな技術を習得する場合にも学ぶべき大切な事は,原理と方法である.
アイデア作成も,どこから特定のアイデアを探してくるかではなく,
すべてのアイデアが作り出される方法を探す事から始める.
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何者でもない.
(*)そしてその組み合わせを生み出す才能は事物の関連英を見出す才能に依存する.
(*)関連性をみつけ,そこから総合的原理を引き出す事ができるかどうか.
総合的原理を把握すると,新しい組み合わせが浮かんでくる.
そこからわかったもの,成果の一つがアイデアとなる.
(*)事物の関連性を探そうとする心の習性がアイデア作成には最も大切な要素.
アイデア作成のために心を使うには五つの段階がある心の技術を意識的,または無意識に用いられるようになること.
ここから五つの段階について少し詳しく.
一,資料を収集する事.
資料には2つの種類がある.
特殊資料と一般資料である.
特殊資料とは製品やプロジェクトの対象となる物の資料.(消費者についての資料)
対象物とプロジェクトの間に関連の特殊性が見出せるかもしれない.
(*)一般資料とはプロジェクトに関する情報はもちろん,一般教養的な知識(一般科目も大切!)
この2つの種類の資料の新しい組み合わせで.アイデアが生まれる.
この資料,データは多ければ多いほど良い.その分,組み合わせの数が多くなるため.
二,資料を咀嚼する.
一つ一つ触ってみて,理解を深める.
資料に手を加えてみる.
その過程で,アイデアが出てきたら,ひたすらに書く.
そして組み合わせを作っていく.
(*)組み合わせる努力を実際にやりとげたならば,次の段階へ行く.
やりとげたつもりでは駄目.
三,問題放棄.
一旦,アイデア出しの作業から離れる.
(*)問題を放棄して,自分の想像力や環状が刺激されるものに心をうつしてみる.
自分を刺激する.
四,つねにそれを考える.
アイデアは突然やってくる.
常に問題について考え,やってくるのを待つ.